就業規則で副業禁止ならアフィリエイトもNG?会社への申請手続きと注意点

定年前の50代の男性が自宅の書斎でパソコンを開き、ニュース記事を見ながら真剣な表情で調べている様子 安全・トラブル対策
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結論からお伝えします。
会社の就業規則で副業が禁止されている場合、実名を出さない匿名のアフィリエイトであっても、会社にバレて処分されるリスクは極めて高いと言わざるを得ません。
和歌山市の消防局職員が、匿名のゲーム攻略ブログで数百万円を稼ぎ、減給処分を受けた事件は、その決定的な証拠です。

はじめまして。
定年前から始める“その後”の副業案内人、大滝学(おおたき まなぶ)です。

「会社の給料だけでは、老後の生活が不安だ」
「でも、就業規則で副業が禁止されているから、どう踏み出せばいいかわからない」

50代を迎え、定年という文字が現実味を帯びてきた同世代の皆さんから、このような悩みを本当によく相談されます。
私自身も数年前、まったく同じ悩みを抱え、夜な夜なスマートフォンの画面を眺めてはため息をついていた一人でした。

「匿名でできるブログやアフィリエイトなら、会社には絶対にバレないだろう」
そう考えて、こっそりと副業を始めようとする気持ちは痛いほどよく分かります。

しかし、その安易な一歩が、長年積み上げてきた会社での信用を一瞬にして奪ってしまう可能性があるのです。
この記事では、実際の処分事例の背景や、副業禁止規定違反がバレる決定的な原因、そして会社員が安全に副業の第一歩を踏み出すための正しい手続きを、同世代のあなたに向けてわかりやすく解説します。

  1. 和歌山市職員のアフィリエイト処分事件とは?(事件の全貌)
    1. ゲーム攻略ブログで約320万円の報酬を獲得
    2. 発覚の引き金は「外部からの匿名通報」
    3. 福岡県警では1億7000万円を稼いだ事例も
  2. 公務員と民間企業における「副業禁止」ルールの共通点
    1. 労働契約上の「3つの義務」を理解する
    2. アフィリエイトは立派な「事業」である
  3. ネット副業が会社にバレる「3つの決定的な原因」
    1. 1. 「住民税の特別徴収」による経理からの発覚
    2. 2. SNSやブログからの身元特定(リアルの切り離し失敗)
    3. 3. 社内での作業ログと、自ら口を滑らせる「タレコミ」
  4. 副業禁止の壁をどう越えるか?正しい申請手続きと対策
    1. 就業規則の確認と、堂々とした相談のステップ
  5. 確定申告と住民税の落とし穴(税金の基本ルール)
    1. 所得20万円の壁と、売上・経費の考え方
    2. 住民税の申告は20万円以下でも必須
  6. 記者(大滝)の考察と今後の見通し
    1. 「隠れてビクビクやる」心理的負担は想像以上に重い
    2. 変化する社会の波に乗り、堂々と挑戦する
    3. 年齢を言い訳にせず、「自分の強み」で小さく始める
  7. まとめ
  8. よくある質問
    1. Q: アフィリエイト収入が月1万円程度のお小遣いレベルなら、会社に黙っていても問題ありませんか?
    2. Q: 公務員ですが、自分ではなく家族の名義でアフィリエイトブログを運営すれば大丈夫ですか?
    3. Q: 確定申告で住民税を「自分で納付」にすれば、絶対に会社にバレないと言い切れますか?

和歌山市職員のアフィリエイト処分事件とは?(事件の全貌)

  • 約1年8ヶ月で約320万円もの広告収入を稼ぎ、減給処分に
  • 実名や顔出しを一切しない「匿名ブログ」でも発覚した事実
  • 発覚の決定的な引き金となったのは「外部からの匿名通報」

副業禁止のルールとそのリスクを考える上で、絶対に知っておくべき具体的な事例があります。
それが、2021年10月に大きな話題となった「和歌山市消防局職員のアフィリエイトによる懲戒処分事件」です。

この事件は、当時副業に興味を持っていた多くの会社員や公務員に、冷や水を浴びせるような衝撃を与えました。

ゲーム攻略ブログで約320万円の報酬を獲得

この事件の主役となったのは、和歌山市消防局に勤務していた当時20代の男性職員でした。
彼は2020年1月から2021年8月までの約1年8ヶ月間、自身の趣味と知識を活かしてゲーム攻略ブログを運営していました。

そのブログ内にアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を貼り付けた結果、サイトへのアクセスが順調に伸びました。
そして、期間中に約320万円もの多額の広告収入を得ていたのです。

月に換算すると、約15万〜20万円程度の収入になります。
副業としては、誰もが羨むようなかなりの成功例と言えるかもしれません。

しかし、地方公務員法では第38条によって「営利企業への従事等の制限」つまり副業禁止が厳格に定められています。
任命権者の許可なく、継続的に報酬を得る事業を行うことは、明確な法律違反となってしまうのです。

結果として、この男性職員は「減給10分の1(6カ月)」という重い懲戒処分を受けることになりました。
せっかくの努力が、公的なペナルティという形で跳ね返ってきてしまったわけです。

発覚の引き金は「外部からの匿名通報」

このニュースで私たちが最も注目すべきポイントは、「なぜ彼のアフィリエイト運営が職場にバレたのか」という経緯そのものです。

彼の運営していたブログ自体は、実名を完全に伏せた匿名で運営されていました。
当然ながら、顔出しなども一切していませんでした。

それにもかかわらず、2021年の夏頃、和歌山市に対して決定的な情報提供がありました。
「消防局の職員がブログで広告収入を得ている」という、外部からの匿名の通報があったことで事態が発覚したのです。

通報者が一体誰だったのかは、現在も公表されていません。
SNSでの何気ない発言の矛盾から、ネット上の誰かに身元が特定されてしまったのでしょうか。

あるいは、親しい知人や友人に副業の成功を嬉しくなって話してしまい、そこから情報が漏れてしまったのでしょうか。
いずれにしても、「ネット上なら絶対にバレない」という思い込みが、いかに危険で脆いものであるかを証明する出来事となりました。

福岡県警では1億7000万円を稼いだ事例も

また、公務員の副業処分の事例は和歌山市の件だけにとどまりません。
2023年2月には、さらに驚くべき規模の事件が報じられました。

福岡県警の40代の男性巡査部長が、アダルトサイト等への誘導を行うアフィリエイトで約1億7000万円という巨額の収入を得ていたのです。
彼は結果として、停職6カ月の懲戒処分を受け、その後に依願退職しています。

公務員の事例は社会的影響が大きいため、ニュースとして大々的に報じられます。
しかし、これは決して「公務員だけの特殊な問題」ではありません。

民間企業においても、就業規則に違反して副業を行った結果、社内で処分を受けたり降格されたりするケースは後を絶ちません。
ただニュースにならないだけで、水面下では数多くの「バレて処分された会社員」が存在しているのが現実なのです。

私見ですが、ネットの匿名性を過信することは、現代においてあまりにも無防備だと言わざるを得ません。


公務員と民間企業における「副業禁止」ルールの共通点

  • 公務員は法律で、民間企業は就業規則で副業が制限されている
  • 労働契約における「職務専念・競業避止・安全配慮」の3つの義務が根底にある
  • 少額のアフィリエイトでも「事業」とみなされ、規定違反になる可能性が高い

和歌山市や福岡県警の事件は公務員の事例ですが、民間企業に勤める私たちにとっても決して対岸の火事ではありません。
「法律違反」と「就業規則違反」というルールの違いはあれど、組織が副業を制限する根本的な理由は共通しています。

なぜ、アフィリエイトのような「パソコン1台でできるちょっとしたお小遣い稼ぎ」であっても、組織はそれを問題視するのでしょうか。
そこには、会社と従業員が結んでいる契約の深い本質が隠されています。

労働契約上の「3つの義務」を理解する

民間企業の場合、会社と従業員が結ぶ労働契約には、単に「時間を切り売りして給料をもらう」以上の意味があります。
お互いに守るべき見えないルールが存在しており、その代表的なものが以下の3つの義務です。

1つ目は、職務専念義務です。
勤務時間中は、会社の仕事に全力を注がなければならないという当たり前のルールのことです。

業務中にこっそり会社のパソコンでブログの記事を書いたり、スマートフォンの陰でSNSの運用をしたりすれば、明確な違反となります。
リモートワークが普及した現代では、自宅のパソコンで仕事をしている最中に、つい隣に置いた個人のスマートフォンでブログのアクセス数をチェックしてしまうといった誘惑があるかもしれません。

しかし、これも厳密には職務専念義務違反に問われる可能性があります。
「少し空いた時間だから」という言い訳は、会社には一切通用しません。

2つ目は、競業避止義務です。
会社の利益を不当に侵害してはならないという、非常に重要な義務を指します。

自社の事業と競合するような副業を行ったり、会社の顧客情報やノウハウを副業に流用したりすることは固く禁じられています。
長年勤めた50代ともなれば、社内の機密情報に触れる機会も多いため、特に注意が必要です。

3つ目は、安全配慮義務・健康管理の問題です。
会社は従業員の健康を守り、安全に働ける環境を提供する責任を負っています。

もしあなたが副業で深夜までパソコンに向かい、慢性的な寝不足で本業の会議中に居眠りをしてしまったらどうなるでしょうか。
本業に支障をきたせば、会社は「従業員の過重労働を管理できていない」という大きなリスクを抱えることになります。

アフィリエイトは立派な「事業」である

アフィリエイトを、単なる「ネット上の内職」や「お小遣い稼ぎ」と軽く見ている人は少なくありません。
しかし、自分のサイトを構築し、読者を集客し、広告を掲載して収入を得るという一連の流れは、立派なビジネスモデルです。

月に数千円程度の小さな収益であったとしても、「反復継続して利益を追求する行為」であることには変わりありません。
会社側から客観的に見れば、「本業以外の営利事業を行っている」と判断される可能性が極めて高いのです。

以下の表に、公務員と民間企業における副業ルールの違いをわかりやすく整理しました。

項目 公務員(国家・地方) 民間企業(就業規則による)
根拠となるルール 国家公務員法 / 地方公務員法 各企業が定める就業規則
副業の可否 原則禁止(公益性の高い活動など一部例外あり) 企業により異なる(全面禁止〜届出制・許可制など)
違反時のペナルティ 懲戒処分(免職、停職、減給、戒告) 懲戒解雇、降格、減給、厳重注意など
アフィリエイトの扱い 営利目的の事業とみなされ違法となる可能性大 就業規則の「営利活動の禁止」に抵触する恐れあり

「少額だから目こぼししてもらえるだろう」「趣味の延長だから事業ではない」と自分勝手に判断して、隠れて行うことは大変危険です。
長年積み上げてきた社内での信用を、一瞬で失ってしまうリスクを孕んでいます。

特に定年を目前に控えた私たち50代にとって、退職金への影響や社内での居場所を失う代償は、あまりにも大きすぎると言えるでしょう。

※画像はAIによるイメージ

ネット副業が会社にバレる「3つの決定的な原因」

  • 確定申告を通じた「住民税の特別徴収」による税額の不自然な上昇
  • SNSやブログの些細な投稿からの身元特定(リアルの切り離し失敗)
  • 社内PCの利用履歴や、自ら同僚に口を滑らせることによる内部通報

和歌山市の消防局職員が匿名の通報で発覚したように、「インターネットを使った副業だからバレない」というのは大きな勘違いです。
実際に会社員や公務員の副業が会社に発覚するルートは、主に3つのパターンに絞られます。

それぞれの原因を知ることで、いかに「完全に隠し通すこと」が難しいかがお分かりいただけるはずです。

1. 「住民税の特別徴収」による経理からの発覚

副業がバレる最もポピュラーであり、かつ致命的な原因が、確定申告を通じた「住民税」の通知の仕組みです。
実は、副業が発覚するケースの大部分が、この税金のシステムから漏れてしまっています。

私たちが会社から受け取っている給与にかかる住民税は、毎月の給与から自動的に天引きされていますよね。
これを税務用語で「特別徴収」と呼びます。

もしあなたがアフィリエイトで年間20万円を超える所得(売上から経費を引いた純利益)を得て、正しく確定申告を行ったとしましょう。
すると、その副業で稼いだ分の住民税が、本業の給与に対する住民税と合算されて自治体で計算されてしまいます。

そして翌年の春頃、あなたの勤める会社に「この社員の今年の住民税額はこれだけです」という決定通知書が届きます。
経理や人事の担当者がその通知書の金額を見たとき、違和感に気づくのです。

「本業の給料に対して、この社員の住民税の額が不自然に高い。自社の給与以外に、他で収入を得ているな」と、プロの目には一発で見抜かれてしまいます。
これが、税金のシステムを通じて副業が発覚するメカニズムです。

2. SNSやブログからの身元特定(リアルの切り離し失敗)

2つ目の原因は、情報発信を行っているブログやSNS(InstagramやXなど)の投稿内容からの身元特定です。
和歌山市の事件も、このルートで発覚の糸口を掴まれた可能性が指摘されています。

本人は完全に匿名でやっているつもりでも、インターネットの世界では些細な情報から身元が割れることは珍しくありません。
例えば、以下のような無防備な情報発信から、個人が特定されてしまうのです。

  • 自宅の窓から見える風景の写真や、よく行く地元のマイナーな飲食店の話題
  • 職場の最寄り駅の風景、業界特有の専門的な愚痴、ニッチな仕事の知識
  • 珍しい趣味や、家族構成(飼っている犬の珍しい種類や子供の年齢など)の組み合わせ
  • 会社の同僚のSNSアカウントを、副業用のアカウントでうっかりフォローしてしまう

特にアフィリエイトで収益を上げようとすると、読者に親近感を持ってもらうために、どうしても自分のライフスタイルを具体的に発信しがちです。
「誰にも見られていないだろう」という油断から、パズルのピースを繋ぎ合わされるように個人が特定されていきます。

そして、その情報を見た第三者が「これはあの会社の〇〇さんではないか?」と気づき、会社への通報に繋がってしまうのです。

3. 社内での作業ログと、自ら口を滑らせる「タレコミ」

そして意外と多く、かつ人間関係のトラブルになりやすいのが、自ら墓穴を掘ってタレコミ(内部告発)されるケースです。
人間の心理というものは、私たちが思っている以上に複雑で、時に恐ろしい側面を持っています。

まず、物理的な証拠を残してしまうケースです。
休憩時間中だからといって、会社のパソコンや社内Wi-Fiを使ってアフィリエイトの管理画面にログインしたり、ブログを執筆したりするのは非常に危険な行為です。

現在の企業ネットワークは、セキュリティのために厳密に管理されています。
ネットワーク管理者が通信ログを確認すれば、あなたが業務外のサイトに頻繁にアクセスしていることは一目瞭然でバレてしまいます。

次に、自分自身の口から漏れてしまうケースです。
アフィリエイトで月に数万円でも稼げるようになると、人はつい嬉しくなって、誰かにその成功体験を話したくなる生き物です。

「実は最近、ネットでちょっとした副収入があってね」
飲み会の席で、気を許した同僚にポロリと口を滑らせてしまったとします。

噂というものは、あっという間に社内を駆け巡ります。
そして忘れてはならないのが、人間の「嫉妬心」です。

あなたが良かれと思って話した副業の成功談は、相手にとっては「自分より楽をして稼いでいる」という嫉妬の対象になりやすいのです。
特に50代ともなれば、社内での役職や給与の差が明確になり、同期の間でも複雑な感情が渦巻く年代です。

そんな中で、「実はネットで毎月稼いでいる」という話は、火種になりかねません。
あなたが副業で順調に稼いでいることを快く思わない誰かが、人事部や外部の窓口に匿名で通報する。

和歌山市の事件のように、第三者の厳しい目や耳から発覚するリスクは、常にあなたのすぐそばにあると自覚すべきです。


副業禁止の壁をどう越えるか?正しい申請手続きと対策

  • 自社の就業規則を隅々まで確認し、許可制であれば隠さずに相談する
  • 「セカンドキャリアの準備」という前向きな理由で、会社の懸念を払拭する
  • 政府のガイドラインも「原則容認」へと変化しており、諦める必要はない

では、自分の会社の就業規則を確認して、副業が「禁止」や「許可制」となっていた場合、私たち会社員はアフィリエイトをスッパリ諦めるしかないのでしょうか。
結論から言えば、決して諦める必要はありません。

実は近年、政府の「働き方改革」の強力な後押しもあり、企業の副業に対するスタンスは日本全体で大きく変化しつつあります。

厚生労働省が策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」をご存知でしょうか。
かつては「原則禁止」だったモデル就業規則が、現在では「原則容認(届出制)」へと大きく舵を切っています。

大手企業を中心に副業を解禁する動きは確実に広がっています。
あなたの会社でも、正しい手順を踏んで論理的に説明すれば、アフィリエイトが認められる可能性は十分に高いのです。

就業規則の確認と、堂々とした相談のステップ

まずは、自社の就業規則の「服務規律」や「副業」に関する項目を、隅々までじっくりと読み込んでください。
もし「許可制」や「事前の届出制」となっている場合は、隠れてコソコソ始めるのではなく、人事部や直属の上司に正面から相談してみることを強くお勧めします。

その際、「ただお小遣いが欲しいから」という浅い理由では、会社の許可は下りにくいでしょう。
会社が懸念するポイント(本業への影響、情報漏洩など)を先回りして払拭する、論理的な説明をあらかじめ用意しておくことが重要です。

  • 本業に一切支障がないことの証明:「ブログの執筆作業は休日や就業後の空き時間のみで行うため、体力的な影響や業務への支障は全くありません」
  • 競業避止・機密保持の徹底:「本業とは全く関係のない『趣味のガーデニング』に関するブログを運営する予定であり、会社のノウハウや情報は一切扱いません」
  • 定年後の準備であるという明確な目的:「数年後の定年退職後のセカンドキャリアを見据えて、今のうちからウェブライティングやマーケティングの勉強として始めたいのです」

私たちのような50代という年齢だからこそ、「定年後のセカンドキャリアの準備」という理由は、説得力を持ちます。
会社側にとっても、社員の自立を促す前向きな動機として、非常に受け止められやすいのです。

※画像はAIによるイメージ

確定申告と住民税の落とし穴(税金の基本ルール)

  • 副業の「所得」が年間20万円を超えたら、必ず確定申告を行う義務がある
  • 所得20万円以下で確定申告が不要でも、住民税の申告は別途必要になる
  • 税務処理の詳細は、自己判断せずに必ず専門家(税務署・税理士)に確認を

もし会社から正式に許可を得られた場合でも、あるいは何らかの理由で会社に内緒で始める場合であっても、「税金」のルールだけは絶対に守らなければなりません。
ここを甘く見ると、脱税という取り返しのつかない法律違反を犯すことになります。

所得20万円の壁と、売上・経費の考え方

会社員として給与をもらっている場合、副業の「所得」が年間(1月1日〜12月31日)で20万円を超えたら、翌年に必ず確定申告を行う義務が発生します。
ここで注意しなければならないのは、「売上」と「所得」は全く違うということです。

ここでいう「所得」とは、アフィリエイトで得た広告収入の「売上」から、サーバー代や通信費、参考書籍代などの「経費」を差し引いた純利益のことを指します。
売上が30万円あっても、経費が15万円かかっていれば、所得は15万円となり、所得税の確定申告の義務は生じません。

住民税の申告は20万円以下でも必須

多くの人が勘違いしているのが、「所得が20万円以下なら、税金の手続きは何もしなくていい」という思い込みです。
所得税の確定申告が不要になるだけで、お住まいの市区町村への「住民税の申告」は、たとえ副業の所得が1万円であっても別途必要になります。

住民税の特別徴収による発覚を防ぐためには、確定申告書や住民税の申告書で「自分で納付(普通徴収)」を選択する手続きが必須です。
和歌山市の事件のような無申告トラブルや、後からの追徴課税を避けるためにも、使った経費の領収書は必ず全て保管しておいてください。

そして、日頃から簡単な帳簿をつける癖をつけておくことが、事業主としての第一歩です。
なお、税金に関するルールは複雑であり、お住まいの自治体や個人の状況によって解釈や手続き方法が異なる場合があります。

自己判断による無申告や申告漏れは大変危険です。
正確な税務処理については、必ず管轄の税務署や信頼できる税理士などの専門家に確認することを強く推奨します。


記者(大滝)の考察と今後の見通し

  • 会社に隠し事をしながら副業を続ける心理的負担は、想像以上に心身を削る
  • 社員を会社に縛り付ける古い価値観は崩壊し、自律的なキャリア形成の時代へ
  • 年齢を言い訳にせず、50代ならではの人生経験を活かして小さく始めるべき

ここからは、定年前後という人生の大きな節目を迎えつつある同世代の皆さんに向けて、この分野を長年見てきた私、大滝学の率直な見解をお話ししたいと思います。
同じ時代を生き抜いてきた仲間として、少しだけ耳を傾けていただければ幸いです。

「隠れてビクビクやる」心理的負担は想像以上に重い

和歌山市職員の処分事件が私たちに教えてくれる最大の教訓は、「隠し事はいつか必ずほころびる」ということです。

この記事では、住民税を普通徴収にする方法や、SNSでの身元バレを防ぐ具体的な対策をお伝えしてきました。
これらを完璧にこなせば、会社にバレる確率を極限まで下げることは理論上可能です。

しかし、長年会社員として真面目に勤め上げてきた私たちにとって、「会社に嘘をつき、隠れてコソコソと事業を行っている」という罪悪感や心理的負担は、皆さんが想像している以上に重いものです。

本業で少しでもミスをした時に、「副業のせいで集中力が落ちているのでは」と自分を責めてしまう。
同僚の何気ない「最近忙しそうだね」という言葉に、「もしかして副業がバレたのでは?」と冷や汗をかく。

そんな精神状態で、読者の心を打つようなクリエイティブなブログ記事が書けるでしょうか。
私自身も定年前に副業を始めた身だからこそ分かりますが、心にやましさを抱えたままでは、絶対に良い結果は生まれないと確信しています。

変化する社会の波に乗り、堂々と挑戦する

社会全体を見渡せば、日本を代表するような大手企業が続々と副業を解禁しています。
社員の自律的なキャリア形成を促し、社外での経験を本業に還元してもらおうという時代に突入しているのです。

「社員を会社に縛り付け、一つの会社で一生を終える」という昭和・平成の古い価値観は、すでに崩壊しつつあります。
だからこそ、私は同世代の皆さんに「ルールを敵に回すのではなく、味方につける努力」をしてほしいと心から願っています。

会社の制度が少しでも開かれているなら、正面から交渉し、堂々と取り組める環境を自ら整えること。
それこそが、50代の成熟した大人が取るべき、最も誠実で確実なビジネスの進め方だと私は考えています。

年齢を言い訳にせず、「自分の強み」で小さく始める

「50代からネットの副業なんて、もう遅いのではないか」
「パソコンも苦手だし、デジタルネイティブの若い人には到底勝てない」

私の元には、そんな不安の声が毎日のように届きます。
しかし、アフィリエイトというビジネスの素晴らしい点は、店舗を構えるような莫大な初期費用がほとんどかからず、自分のペースで小さく始められることです。

和歌山市の事件では数百万という金額が動きましたが、最初からそんな途方もない金額を目指す必要は全くありません。

私たち50代には、20代の若者には絶対に真似できない「積み重ねてきた人生経験」という最強の武器があります。
長年携わってきた仕事のニッチな専門知識、数々の失敗から学んだ深い教訓、あるいは何十年と愛し続けてきた趣味の世界。

例えば、30年間営業畑を歩んできた方なら、「顧客の断りを覆すコミュニケーション術」というテーマで記事が書けるでしょう。
長年、週末に釣りを楽しんできた方なら、「50代から始める海釣りの道具選びと安全対策」というニッチな情報に需要があります。

あるいは、子育てを終えた経験や、親の介護に直面したリアルな苦労話でさえも、同じ悩みを抱える誰かにとっては喉から手が出るほど欲しい情報なのです。
若い世代には書けない、泥臭くも温かい「人間の温度」がこもった文章こそが、あなたの最大の武器になります。

まずは月に数千円の収益で構いません。
自分の書いた記事が誰かの役に立ち、そこから小さな報酬が生まれる感動を味わってください。

その「ゼロからイチを生み出す経験」こそが、会社という看板が外れた後の、あなた自身の大きな自信と誇りに繋がっていきます。
焦らず、ルールを守り、等身大の自分で勝負する。

年齢は、新しいことを始めない理由には決してなりません。
本業の基盤を大切に守りながら、少しずつ、しかし確実に、あなただけの「その後の収入の柱」を育てていってほしいと、強く願っています。


まとめ

和歌山市職員がアフィリエイトで減給処分を受けた事件からも分かるように、就業規則や法律で副業が禁止されている場合、無断でアフィリエイトを行うことは非常に大きなリスクを伴います。

  • アフィリエイトは立派な営利事業であり、お小遣い稼ぎのつもりであっても副業規定に抵触する。
  • 匿名であっても、第三者からの通報やSNSでの身元特定から発覚するケースが後を絶たない。
  • 住民税の特別徴収が原因でバレるのを防ぐには、確定申告で「普通徴収」を選ぶ必要があるが、それでも確実ではない。
  • 企業側の副業に対するスタンスは軟化しており、まずは就業規則を確認し、堂々と相談することが強く推奨される。
  • 隠れてビクビクやるのではなく、ルールを守りながら、50代の豊かな経験を活かして小さく始めることが成功の鍵。

会社との長年の信頼関係を壊すことなく、豊かなセカンドキャリアを築くために、まずは正しい知識を持ち、誠実な第一歩を踏み出しましょう。


よくある質問

Q: アフィリエイト収入が月1万円程度のお小遣いレベルなら、会社に黙っていても問題ありませんか?

金額の多寡にかかわらず、継続して収入を得る目的で行う活動は「事業」とみなされ、就業規則の副業禁止規定に違反する可能性が高いです。
和歌山市の事例のように、少額であっても通報等で発覚すれば処分の対象になり得るため、自己判断せず、事前の確認と申請を強くおすすめします。

Q: 公務員ですが、自分ではなく家族の名義でアフィリエイトブログを運営すれば大丈夫ですか?

名義貸し(いわゆる「借名」)による運営は非常に危険であり、絶対におやめください。
実質的に公務員本人が運営し、利益を得ていることが発覚した場合、地方公務員法違反として重い懲戒処分の対象となります。
過去にも、家族名義を隠れ蓑にして最終的に処分された事例は多数存在します。

Q: 確定申告で住民税を「自分で納付」にすれば、絶対に会社にバレないと言い切れますか?

「絶対にバレない」とは決して言い切れません。
自治体の処理ミスによって特別徴収のまま会社へ通知がいってしまう稀なケースがあるほか、本記事で解説したように、SNSの投稿内容からの身元特定や、同僚や知人からの情報漏洩(タレコミ)によって発覚するリスクは常に存在し続けます。

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