副業ライターの税金対策!確定申告のやり方・経費の範囲・開業届の書き方

副業ライターの税金対策!確定申告のやり方・経費の範囲・開業届の書き方 未分類
スポンサーリンク

この記事はプロモーションを含みます。

Webライターなどの副業で得た「所得(収入から経費を引いた額)」が年間20万円を超えた場合、原則として所得税の確定申告が必要になります。

副業ライターが押さえておくべき確定申告の要点は以下の通りです。

  • 年間所得20万円超で所得税の確定申告が必須となる
  • 所得20万円以下でも、利益があれば住民税の申告は必要
  • 2022年の国税庁通達により、雑所得の帳簿保存ルールが厳格化された
  • 経費は「事業に直接必要な支出」に限られ、家賃などは家事按分で計算する
  • 本格的に事業化するなら開業届と青色申告による節税メリットが大きい

こんにちは、定年前から始める“その後”の副業案内人、大滝 学(おおたき まなぶ)です。

会社員として長年勤め上げていると、税金の手続きはすべて会社が年末調整でやってくれるもの、という感覚が染み付いているはずです。

私も50代で副業ライターを始めたばかりの頃は、「税金のことはさっぱり分からない」「もし間違えて脱税になったらどうしよう」と、見えない壁に怯えていました。

しかし、自分の力で副業を始め、会社に依存しない収入を得ようとするなら、避けて通れないのが税金の知識です。

今回は、具体的な国税庁の発表や最新の税制を交えながら、副業ライターが知っておくべき確定申告や経費のリアルな情報を、私の経験も踏まえて分かりやすく解説していきます。

【国税庁の通達改正】令和4年分から副業の「雑所得」ルールが厳格化

副業の税金を語る上で、まず知っておかなければならない重要なニュースがあります。

2022年(令和4年)10月7日、国税庁は「所得税基本通達の制定について」の一部改正を公表しました。

これは、個人の副業による収入を申告する際のルールを明確にし、事実上、管理を厳格化する内容となっています。

具体的には、業務に係る「雑所得」について、以下のような基準が設けられました。

  • 前々年の収入が300万円以下:現金主義の特例(要届出)が選択可能
  • 前々年の収入が300万円超:請求書や領収書など「現金預金取引等関係書類」の保存が義務化
  • 前々年の収入が1,000万円超:確定申告時に「収支内訳書」の添付が義務化

なぜルールが厳格化されたのか?

この通達改正の背景には、近年急増した「サラリーマンの副業」を巡る問題があります。

一部で、副業を意図的に赤字にし、それを「事業所得」として申告することで本業の給与所得と相殺(損益通算)し、税金を不当に安くする過度な節税スキームが横行したためです。

コンサルタントなどが「副業を赤字にして税金を取り戻そう」と煽り、実態のない事業を立ち上げさせるケースが社会問題化しました。

これに対し国税庁は、「帳簿書類の保存がない場合は原則として雑所得とする」という方針を打ち出し、実態のない事業所得へのメスを入れたのです。

私たちのような真っ当に副業ライターを目指す会社員にとっても、「少額だから領収書や売上の管理は適当でいいや」という甘えは通用しなくなったことを意味します。

筆者としては、この厳格化は決して悪いことではないと考えています。

正しい記帳の習慣をつけることは、自分の副業が本当に利益を生んでいるのかを客観的に見つめ直す、経営者としての第一歩になるからです。


副業ライターはいくら稼ぐと確定申告が必要か?(20万円ルールの詳細)

副業を始めると、「いくら稼いだら税務署に行かなければならないのか」と不安になる方は多いでしょう。

結論から言えば、本業の給与以外の「所得」の総額が年間20万円を超えた場合、所得税の確定申告が必要になります。

ここで絶対に間違えてはいけないのが、「収入(売上)」ではなく「所得」で計算するという点です。

所得とは、クライアントから支払われた報酬(収入)から、仕事のために使ったお金(必要経費)を差し引いた金額のことです。

例えば、1年間のライティング報酬がトータルで25万円だったとします。

しかし、仕事用のパソコン関連費用や資料代などで7万円の経費がかかっていた場合、25万円から7万円を引き、所得は「18万円」となります。

この場合、年間所得が20万円以下に収まるため、国に納める所得税の確定申告は不要となるのです。

年間20万円以下でも申告が必要な「住民税」の落とし穴

「所得が20万円以下なら、税金の手続きは一切しなくていい」と勘違いされている方が非常に多いのですが、ここは最大の注意が必要です。

確定申告が不要になるのは、あくまで国に納める「所得税」に限った話です。

居住している市区町村へ納める「住民税(地方税)」については、20万円ルールは適用されず、副業での所得が1円でもあれば申告する義務があります。

所得税の確定申告をした場合は、そのデータが自動的に市区町村へ連携されるため、個別の住民税申告は不要です。

しかし、「20万円以下だから」と所得税の確定申告を見送った場合は、ご自身で動かなければなりません。

具体的には、市区町村役場の窓口へ行くか、郵送やオンライン(eLTAX等)を利用して、住民税の申告書を提出する必要があります。

これを怠ると住民税の申告漏れとなり、後日ペナルティを受ける可能性もあるため、十分に気をつけてください。

20万円以下でも確定申告した方が「お得」なケース

原則として所得20万円以下なら所得税の申告は不要ですが、あえて申告することで払いすぎた税金が戻ってくる(還付される)ケースがあります。

Webライターの仕事では、報酬が支払われる際、あらかじめ発注元が「源泉徴収」として約10.21%の所得税を天引きしていることがよくあります。

この源泉徴収された金額は、あくまで経費をゼロとして計算された概算の税金です。

つまり、実際にかかった経費を差し引いて正確な所得を計算し直すと、本来納めるべき税金よりも多く引かれすぎていることがほとんどなのです。

確定申告を行うことで、この払いすぎた税金はあなたの銀行口座に還付金として戻ってきます。

少額だからと面倒がらず、自分の手元にお金をしっかり残すための権利として、確定申告を活用することをおすすめします。

※画像はAIによるイメージ

Webライターの副業で「経費」になる範囲とは?

所得を計算する上で要となる「経費」ですが、どこまでが経費として認められるのかは悩ましい問題ですよね。

大原則は、「その事業(副業)で収入を得るために、直接かつ客観的に必要だった支出」であることです。

Webライターの場合、商品の仕入れや大掛かりな設備投資がないため経費は少なめですが、以下のようなものは一般的に経費として計上できます。

  • 通信費:インターネットの回線料金、サーバー代、仕事用スマホの通信費など
  • 消耗品費:仕事用のパソコン、マウス、キーボード、文房具など(※10万円未満のもの)
  • 新聞図書費:記事執筆のために購入した参考書籍、専門誌、有料ニュースサイトの購読料
  • 旅費交通費:取材に出向いた際の電車代、バス代、駐車場代
  • 研修費:ライティングスキル向上のためのセミナー参加費、オンラインサロン会費

よくある疑問として「カフェでの作業代は経費になるか?」というものがあります。

これも、仕事のために場所を借りる必要があったと説明できれば、コーヒー代などを「会議費」や「雑費」として経費計上することが可能です。

逆に、仕事に関係のないプライベートな外食費や、見栄えを良くするためのスーツ代などを経費にすることはできません。

自宅で作業する場合の「家事按分」の考え方

私を含め、多くの副業ライターは自宅を仕事場にしていると思います。

その場合、自宅の家賃や電気代、インターネット料金などは、生活と仕事の両方で使っていることになります。

このような支出は、仕事で使った割合分だけを抜き出して経費にすることができます。これを「家事按分(かじあんぶん)」と呼びます。

例えば、自宅の床面積の20%を仕事専用スペースとして使っているなら家賃の20%を経費にできます。

あるいは、1週間のうち副業に充てている時間が20%であれば、電気代の20%を経費として計上するといった計算です。

重要なのは、適当なパーセンテージを決めるのではなく、「なぜその割合にしたのか」を税務署に論理的に説明できる基準を持っておくことです。

ちなみに筆者の場合、副業を始めた当初は、自宅の図面を広げて作業専用スペースの床面積を測りました。

その結果、家全体の約15%が作業エリアだったため、家賃の15%を経費として計上することにしました。

税務署に尋ねられた際も、「間取り図のこの部分が専用デスクです」と明確に答えられる状態にしていたため、不安なく申告することができました。

明確な根拠さえあれば、胸を張って経費として申告することができるのです。

筆者の見解として、この経費計上や家事按分の作業は、自分のビジネスのお金の流れを把握する非常に良い訓練になると感じています。


副業ライターの所得区分と開業届の書き方

副業の確定申告をする際、その収入を10種類ある所得区分のうち、どれに分類するかが一つのハードルになります。

副業ライターの場合、該当するのは「雑所得(業務に係るもの)」か「事業所得」のどちらかです。

国税庁の考え方として、会社員の片手間で行うような副業収入は、原則として「雑所得」に分類されます。

しかし、独立して継続的かつ営利目的で本格的に活動を行っており、一定の規模感がある場合は「事業所得」として認められる余地があります。

項目 雑所得(業務) 事業所得
青色申告特別控除 利用できない 最大65万円の控除が利用可能
赤字の損益通算 本業の給与と相殺できない 本業の給与所得などと相殺できる
記帳の義務 前々年300万円超で書類保存義務 帳簿の作成と保存が義務

先ほど触れた2022年の国税庁の通達改正により、「帳簿書類が保存されていれば、原則として事業所得に該当するものとして取り扱う」という方針が示されました。

つまり、しっかりと帳簿をつけ、事業として継続していく意思と実態があれば、副業であっても事業所得として申告できる可能性が高まったのです。

開業届を提出するメリットと50代特有の注意点

事業所得として申告し、強力な節税効果を持つ「青色申告」を利用するためには、税務署へ「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。

開業届を出し、青色申告の要件(複式簿記での記帳やe-Taxでの申告など)を満たせば、最大65万円の所得控除が受けられます。

これは、利益から無条件で65万円を差し引けるということであり、所得税や住民税を劇的に安くできる非常に大きなメリットです。

しかし、定年を間近に控えた50代の会社員だからこそ、開業届を出す前に知っておくべき重大なリスクもあります。

それが、失業手当(基本手当)の受給要件から外れる可能性です。

定年退職後や早期退職後に雇用保険の失業手当をもらおうと考えている場合、開業届を出していると「すでに自営で就業している」とみなされます。

失業状態ではないと判断されるため、原則として失業手当を受け取れなくなってしまうのです。

退職が近いタイミングで副業を本格化させる場合は、目先の節税メリットだけでなく、退職後のライフプラン全体を見据えて開業届の提出時期を慎重に判断する必要があります。

迷わず書ける!開業届の具体的な書き方

いざ開業届を出そうと思っても、見慣れない書類に戸惑うかもしれません。

しかし、記入する項目はそれほど多くなく、ポイントを押さえれば誰でも簡単に作成できます。以下に、副業ライターが迷いやすい項目の書き方を解説します。

  • 職業欄:「Webライター」「文筆業」「著述業」など、実態に合ったものを記入します。どれを選んでも問題ありませんが、分かりやすい名称が良いでしょう。
  • 屋号:お店の名前のようなものですが、空欄でも構いません。もし将来的に独立を考えているなら、モチベーションアップのために屋号をつけるのもおすすめです。
  • 事業の概要:「Webサイト向けのコラム執筆および編集業務」など、どのような仕事で収入を得ているかが税務署に伝わるように具体的に書きます。
  • 青色申告承認申請書の提出の有無:青色申告を希望する場合は、同時に申請書を提出するため「有」に丸をつけます。

国税庁のホームページから用紙をダウンロードして手書きすることもできますし、現在はクラウド会計ソフトの付帯サービスを使えば、質問に答えるだけで自動的に開業届を作成してくれます。


【インボイス制度の影響】副業ライターも無関係ではない消費税

税金関連の最新の話題として、2023年(令和5年)10月から始まった「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」についても触れておかなければなりません。

「自分は売上が少ない副業だから関係ない」と思っている方も多いですが、実はWebライターの仕事にも大きな影響を与えています。

インボイス制度とは、消費税の仕入税額控除を受けるための新しいルールのことです。

発注元である企業は、ライターから「適格請求書(インボイス)」をもらわなければ、消費税の計算上で損をしてしまう仕組みになりました。

免税事業者のままでいるか、課税事業者になるかの決断

適格請求書を発行するためには、税務署に登録し「適格請求書発行事業者」になる必要があります。

しかし、登録事業者になると、これまで消費税の納税を免除されていた売上1,000万円以下の免税事業者であっても、消費税を申告して納める義務が生じます。

現在、クラウドソーシングサイトや直接契約のクライアントの中には、「インボイス登録事業者でないと契約を更新しない」あるいは「報酬を消費税分値下げする」といった対応をとる企業も出てきています。

筆者の周辺のライター仲間でも、売上規模は小さいものの、取引先との関係を維持するために泣く泣くインボイス登録をしたという声は少なくありません。

一方で、個人のクライアントが中心であったり、企業側が「当面は免税事業者のままでも従来通り取引する」と言ってくれたりする場合は、急いで登録する必要はありません。

免税事業者のままでいるか、課税事業者になってインボイスを発行するか。

これは、自分の副業の売上規模や取引先の意向を総合的に見て、一人ひとりが決断しなければならない経営課題となっています。

※画像はAIによるイメージ

考察:定年前の副業は「小さく始めて、正しく守る」が鉄則

ここまで、確定申告の仕組みや最新の税制改正、経費の考え方、開業届の書き方などをお伝えしてきました。

専門用語が多く、頭が痛くなった方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、私の個人的な見解として、これからの時代を生き抜く50代の会社員にとって、税金のリテラシーは自分と家族を守るための「最強の盾」になると確信しています。

国税庁の通達改正やインボイス制度の導入など、ここ数年の税制の動きを見ていると、個人のスモールビジネスに対しても、透明性と正確な申告を求める圧力が強まっているのは明らかです。

「会社に任せていれば安心」という時代は終わり、個人が自分の収入と税金を管理する時代へと突入しています。

だからといって、恐れる必要はありません。

50代からの副業は、いきなり大きなリスクを背負う必要はないのです。月に数万円でも「会社に依存しない収入」を得る経験を積むことが、定年後の心のゆとりにつながります。

「税金の計算が面倒だから副業をやらない」というのは、本当にもったいない選択です。

今は『やよいの青色申告 オンライン』や『freee(フリー)』といったクラウド確定申告ソフトが驚くほど進化しています。

銀行口座やクレジットカードを連携させれば、AIが自動で経費を仕訳し、画面の質問に答えていくだけで、青色申告に必要な複雑な複式簿記の帳簿が完成します。

知識ゼロからでも、テクノロジーの力を借りれば十分に正しい申告は可能です。

年齢を理由に尻込みせず、正しいルールを学びながら、あなたのペースで静かに一歩を踏み出してほしいと、同じ50代として強く願っています。


まとめ

副業ライターとして活動していく上で、税金との付き合いは避けて通れない重要なテーマです。本記事の要点を振り返ります。

  • 副業所得が年間20万円を超えたら、所得税の確定申告が必須となる。
  • 所得20万円以下でも利益があれば、郵送やオンライン等で住民税の申告が必要。
  • 令和4年の通達改正により、副業であっても帳簿や領収書の保存がより重要になった。
  • 経費は事業に直接必要なものに限り、自宅の家賃などは合理的な基準で家事按分する。
  • 開業届を出し青色申告をすれば節税になるが、50代は失業手当への影響等に注意が必要。

最初から完璧を目指す必要はありません。まずは仕事のために使ったレシートや領収書を、一つのファイルに保管するところから始めてみましょう。


よくある質問

副業が会社にバレないように確定申告する方法はありますか?

確定申告書を作成する際、「住民税に関する事項」の欄で、住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」にチェックを入れてください。これにより、副業分の住民税の納付書が自宅に届くため、本業の給与から天引き(特別徴収)されず、会社に副業の存在が知られにくくなります。

クラウドソーシングの手数料は経費になりますか?

はい、経費として計上できます。ランサーズやクラウドワークスなどのプラットフォームを利用した際に引かれるシステム手数料は、事業を行う上で直接必要な支出ですので、「支払手数料」などの勘定科目で経費にすることが可能です。

開業届を出すのに費用や手数料はかかりますか?

開業届の提出自体に費用は一切かかりません。用紙は国税庁のウェブサイトから無料でダウンロードでき、税務署の窓口でももらえます。提出方法も、税務署への持参、郵送、e-Tax(電子申告)のいずれも手数料は無料です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました