この記事はプロモーションを含みます
副業を始める際、確定申告や税金の手続きをどうすればいいか迷っていませんか?
結論からお伝えすると、副業で「所得が年間20万円」を超えたら確定申告が必要になります。
また、近年は国税庁が副業の所得区分に関する新たなガイドラインを発表しており、正しいルールを知らないと税金面で損をする可能性が高まっています。
この記事では、定年を見据えて50代から副業を始めたい方に向けて、最新の税制に基づく必要な手続きから、会社にバレないための対策までをわかりやすく解説します。
国税庁が示した新ルール:副業は「事業」か「雑所得」か?
「そろそろ定年も見えてきたし、今のうちに副業を始めて少しでも収入の柱を増やしておきたい」
そんなふうに考える同世代の方から、私はよく相談を受けます。
私自身も50代に入ってからライティングなどの副業を始めた身ですので、その焦りや不安は痛いほどよくわかります。
副業をスタートするにあたって、一番のハードルになるのが「税金」や「手続き」といった事務的な知識です。
実は近年、この副業の税金ルールについて、国税庁から極めて重要な指針が示されました。これから副業を始める方は、まずこの前提を知っておく必要があります。
話題を呼んだ「300万円の壁」案と最終的な決着
2022年の夏、国税庁は副業の収入に関する新しい通達の改正案を発表し、世間で大きなニュースになりました。
当初の案では、「副業の収入が300万円以下なら、原則としてすべて雑所得として扱う」という厳しい内容が示されたのです。
税務上の「所得」にはいくつかの種類がありますが、副業が「雑所得」に分類されると、税金が安くなる「青色申告」が使えなくなります。また、もし副業で赤字が出ても、本業の給与と相殺して税金を減らすこと(損益通算)もできません。
この案に対して、多くの副業ワーカーやフリーランスから「多様な働き方に逆行している」「小規模なビジネスが育たなくなる」と反対の声があがりました。
実際に7,000件を超えるパブリックコメント(国民からの意見)が寄せられ、国税庁もこの事態を重く受け止めました。
その結果、2022年10月に発表された最終的なガイドラインでは、ルールが大きく修正されることになったのです。
帳簿をつければ「事業所得」として認められやすい
最終的に国税庁が示した基準は、金額の多寡ではなく「帳簿書類(売上や経費の記録)を作成し、保存しているかどうか」でした。
つまり、収入が300万円以下という小規模な副業であっても、しっかりと帳簿をつけていれば、原則として「事業所得」として認められることになったのです。
事業所得として認められれば、後述する「青色申告」の制度を利用することができ、大きな節税効果を得ることが可能になります。
このニュースが意味するのは、国が「金額が小さくても、ビジネスとして真面目に記録を残し、取り組む人は支援する」という姿勢を明確にしたということです。
私見:小さくても事業として育てる意識を持とう
この国税庁の決定を見て、私は筆者として「やはり最初から帳簿をつける癖をつけるべきだ」と強く感じました。
50代からの副業は、ただの一時的なお小遣い稼ぎではありません。定年後の長い人生を支える収入の柱として育てていきたいのであれば、最初は小さくても「事業」として捉えるべきです。
きちんとした帳簿をつけることは、単なる税務署への報告義務にとどまりません。今月はいくら売上があり、いくら経費がかかったのか、自分自身のビジネスの健康状態を把握するための第一歩になります。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、後ほど紹介するツールを使えば、数字に不慣れな50代の方でも全く問題なく対応できます。まずは「記録を残す」という意識を持つことから始めてみてください。
開業届を提出する意味と、50代が直面する「退職前の罠」

副業を「事業」として本格的に進め、帳簿をつけていく場合、税務署に「開業届」を提出することになります。
開業届(正式名称:個人事業の開業・廃業等届出書)は、国に対して「私はこれから継続して事業を行います」と宣言する書類です。
この書類を出すことには税務上のメリットがある一方で、定年前後の私たち世代だからこそ気をつけるべき、見落としがちな注意点が存在します。
開業届を出すことで得られる2つの大きなメリット
一つ目の最大のメリットは、税金の負担を大きく減らせる「青色申告」ができるようになることです。
青色申告については次の章で詳しく比較しますが、この恩恵を受けるための必須条件が、開業届と青色申告承認申請書の提出なのです。
二つ目のメリットは、屋号(お店や事務所の名前)付きの銀行口座が作れることです。
事業専用の口座を作ることで、プライベートの生活費と副業のお金を明確に分けることができます。お金の出入りがスッキリするため、先ほど触れた「帳簿づけ」が格段に楽になり、計算ミスを防ぐことができます。
失業手当(基本手当)が受け取れなくなるリスク
しかし、50代で本業の退職を間近に控えている方は、開業届を出すタイミングに細心の注意を払う必要があります。
本業の会社を退職した際、ハローワークで雇用保険の失業手当(基本手当)を受給しながら、ゆっくりと次の道を考えようと想定している方も多いでしょう。長年勤め上げた方なら、まとまった金額になるはずです。
ここで問題になるのが、開業届をすでに出していると「あなたは自営業者として独立しており、いつでも働ける状態(失業状態)ではない」とみなされる点です。
結果として、本来もらえるはずだった失業手当が一切受け取れなくなるリスクがあります。副業の収入がまだ月に数千円程度であっても、書類上は「事業主」として扱われてしまうからです。
配偶者の扶養から外れる可能性も考慮する
もう一つ気をつけるべきは、健康保険の扶養に関するルールです。
もし現在、あなたが配偶者の社会保険の扶養に入っている場合(あるいは退職後に配偶者の扶養に入る予定の場合)、開業届を出した時点で扶養から外されてしまう健康保険組合が存在します。
これは「開業届を出している=自立して事業を行っている」と判断されるためで、実際の収入額が基準額(一般的に年収130万円など)を下回っていても、問答無用で外れるケースがあるのです。
定年前後の私たちにとって、会社の退職金や雇用保険、社会保険の制度は老後資金を守る大切な命綱です。
もし近い将来に退職を控えている場合は、開業届をすぐに出すのではなく、退職や失業手当の受給が終わってから提出するなど、ご自身のライフプランに合わせて順番を慎重に検討したほうがよいでしょう。
確定申告が必要になる「所得20万円の壁」の正しい考え方
副業の始め方や手続きを調べる中で、最もよく耳にするのが「20万円以下なら確定申告は不要」という言葉です。
これは国税庁のルールに基づいた事実ですが、言葉の定義を勘違いしたまま進めると、後から税務署の調査で指摘される恐れがあります。
ここでは、絶対に間違えてはいけない正しい計算方法をお伝えします。
「収入」と「所得」は全く別のもの
多くの方が誤解しているのが、「20万円」というのは「売上(収入)」ではなく「利益(所得)」の金額だということです。ここを混同すると大変なことになります。
- 収入:副業で得たお金の総額(売上)
- 経費:副業をするためにかかった費用(パソコン代、通信費、交通費、書籍代など)
- 所得:収入 - 経費
所得税の確定申告が必要かどうかは、この一番下の「所得」が20万円を超えるかどうかで判断されます。
具体的な計算シミュレーションで解説
例えば、あなたがWebライターの副業を始め、年間で25万円の報酬を受け取ったとしましょう。
もし仕事に使うための経費が一切かかっていなければ、所得はそのまま25万円となり、20万円の壁を超えるため所得税の確定申告が必要です。
しかし、仕事用に専門書籍を買ったり、取引先との打ち合わせのための交通費、インターネット代の一部を経費として計上したりして、合計8万円の経費がかかっていたとします。
この場合、「25万円(収入) - 8万円(経費) = 17万円(所得)」となります。
所得が20万円以下に収まるため、所得税の確定申告は原則として「不要」という扱いになるのです。
国税庁も見ている「経費の証明」レシート保管の重要性
だからこそ、日頃から「経費」の領収書やレシートをしっかり保管しておくことが非常に重要になります。
経費を正しく計上することは、最も身近で確実な節税対策です。自宅で仕事をしている場合、家賃や電気代、インターネット代のうち、副業に使っている割合分を経費にする「家事按分(かじあんぶん)」という仕組みも使えます。
ただし、仕事に無関係なプライベートの食事代や旅行代などを無理に経費にすると、税務署から指摘を受ける原因になります。
あくまで「副業の売上を作るために直接必要な支払いだったか」という基準で、誰にでも堂々と説明できるものだけを記録に残しましょう。レシートは月ごとにノートに貼るか、クリアファイルにまとめておくだけでも十分です。
所得20万円以下でも「住民税の申告」は原則として必要

ここが副業初心者が最も陥りやすい罠なのですが、「所得税の確定申告が不要」であっても、「住民税の申告」は原則として免除されません。
日本の税金制度は少し複雑で、所得税は国(税務署)に納める税金ですが、住民税は住んでいる市区町村(役場)に納める税金です。
国のルールでは「年末調整を受けている給与所得者で、副業の所得が20万円以下なら所得税の申告はしなくてよい」とされていますが、地方自治体のルールでは「金額の大小に関わらず、副業で利益が出たなら申告してください」と定められています。
申告漏れは後からペナルティにつながることも
「たかが数万円の利益だし、役所もいちいち調べないだろう」と放置していると、後から市区町村の調査で発覚することがあります。
例えば、あなたが仕事を受けた企業側が「この人に報酬を支払いました」という報告(支払調書など)を役所に提出していれば、お金の流れは把握されてしまいます。
無申告が発覚すると、本来払うべき税金に加えて、延滞金などのペナルティが加算される可能性があります。せっかく頑張って稼いだ副業の収入が、罰金で消えてしまっては元も子もありません。
副業の所得が20万円以下で確定申告をしない場合は、翌年の2月〜3月頃にお住まいの市区町村役場の窓口へ行き、「住民税の申告をしたい」と伝えて手続きを行いましょう。
正しい知識を持ってルールを守ることが、不安なく副業を長く続けるための最大の秘訣です。
会社に副業が伝わる仕組みと「普通徴収」による防衛策
本業の会社が副業を解禁するケースが増えてきたとはいえ、まだ禁止されていたり、周囲の目が気になったりする方は多いでしょう。
「定年までは会社に波風を立てず、こっそり準備を進めたい」と考えるのは、50代の会社員として決して不自然なことではありません。
ネット上では様々な噂が飛び交っていますが、会社に副業が伝わる主な原因は、実は非常にシンプルで「住民税の金額変動」によるものです。
なぜ経理担当者はあなたの副業に気づくのか?
会社員の場合、住民税は毎月の給料から天引きされています。これを専門用語で「特別徴収(とくべつちょうしゅう)」と呼びます。
市区町村の役場は、あなたの「本業の給与」と「副業の所得」を合算して、翌年の住民税のトータル金額を計算します。
そして毎年5月頃、本業の会社に対して「この従業員から、毎月これだけの住民税を天引きしてください」という通知書(住民税の決定通知書)を送ります。
すると、給与計算をしている会社の経理担当者が「あれ?うちの会社の給料だけで計算した税額よりも、この人の住民税が明らかに高いぞ。他に収入があるな」と気づいてしまう仕組みなのです。
確定申告書で「自分で納付(普通徴収)」を選ぶだけ
この事態を防ぐための対策は、実は確定申告の書類を書く時点で簡単に行えます。
確定申告書(第二表)という用紙の右下あたりに、「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」という項目があります。
ここで、「自分で納付(普通徴収)」という欄に丸をつけるだけです。(パソコンやスマホを使った電子申告の場合は、該当箇所にチェックを入れます)。
こうすることで、副業で稼いだ分の住民税の納付書は、会社を経由せずにあなたの自宅へ直接郵送されるようになります。
アルバイト(給与所得)は普通徴収が選べない自治体が多い
自宅に届いた納付書を持って、コンビニや銀行で自分で支払えば、会社には副業分の税額が通知されず、経理担当者に気づかれるリスクを大幅に減らすことができます。
ただし、ここで一つ大きな注意点があります。
コンビニのレジ打ちや飲食店のアルバイトのように、「給与」として副業の収入を受け取っている場合、多くの自治体ではこの「普通徴収」を選択できません。
給与所得は原則として本業の給与と強制的に合算されてしまうためです。したがって、会社に内緒で副業をしたいなら、ライティングや不用品販売、動画編集など「業務委託」や「個人事業」として報酬を受け取る働き方を選ぶのが鉄則となります。
青色申告と白色申告の比較:手元に残るお金はどう変わる?
副業の所得が20万円を超え、いざ確定申告をするとなった場合、「青色申告」と「白色申告」のどちらかを選ぶことになります。
冒頭で触れた通り、国税庁が「帳簿をつければ事業所得として認める」とルールを明確化した今、この選択は非常に重要です。
どちらを選ぶかによって、最終的に手元に残るお金(手取り)が大きく変わってくるからです。
白色申告と青色申告の違い(比較表)
まずは、両者の違いをわかりやすく表にまとめましたのでご覧ください。
項目 白色申告 青色申告
事前手続き 不要 必要(青色申告承認申請書の提出)
帳簿づけ 簡単(単式簿記) 少し複雑(複式簿記)※65万控除の場合
特別控除額 なし 最大65万円(または55万円・10万円)
赤字の繰り越し できない 翌年以降、最長3年間繰り越せる
家族への給与 一部のみ経費にできる 全額経費にできる(青色事業専従者給与)
最大65万円の特別控除がもたらす大きな節税効果
結論から言うと、私は「青色申告」に挑戦することをおすすめします。
最大の魅力は表にある「青色申告特別控除」です。
一定の要件(複式簿記での記帳や、e-Taxによる電子申告など)を満たせば、副業の利益から最大65万円を差し引いて税金を計算してくれます。
例えば副業の所得が65万円だった場合、そこから65万円を引けるので、課税される所得は「ゼロ」になります。つまり、その分の税金がかからないということです。
これは数万円から十数万円もの節税効果を生む、事業を行う上で非常に心強い制度なのです。
簿記の知識ゼロでもクラウド会計ソフトがあれば安心
「でも、青色申告の複式簿記なんて、経理の経験がない自分には無理だ」と不安に思うかもしれません。
お恥ずかしい話ですが、私自身も最初は無料のエクセルで帳簿を作ろうとして、借方・貸方といった専門用語の意味がわからず完全に挫折しました。
しかし今は、freeeや弥生、マネーフォワードといった「クラウド会計ソフト」という強力な味方がいます。
クレジットカードや銀行口座の履歴を自動で読み込み、画面の案内に従って家計簿のように入力するだけで、複雑な青色申告の書類を自動で作成してくれます。
月額1,000円程度の利用料はかかりますが、それ以上の節税効果と圧倒的な時間短縮の恩恵があるので、時間を大切にしたい50代にとっては、必要経費だと割り切って導入することをおすすめします。
50代の経験を活かせる、おすすめの副業選び
副業の始め方や税金の手続きについて知識がついたところで、「では、具体的に何を始めればいいのか?」という疑問にお答えします。
年齢を重ねてからでも無理なくでき、体力的・資金的な負担が少なく、かつ会社にバレにくい(事業所得や雑所得になる)副業を3つ厳選しました。
経験を文字に変える「Webライター」
一つ目は、文章を書いて報酬を得るWebライターです。特別な資格は不要で、パソコンとネット環境があれば自宅で今すぐ始められます。
人生経験が豊富な50代だからこそ書ける、深みのある体験談や専門的な業界知識は、Webメディアにとって非常に価値があります。例えば、長年携わってきた業界の裏話や、介護の体験談、子育てを終えた視点など、若い人には書けないテーマが必ずあります。
まずはクラウドソーシングサイトに登録し、短い文字数の案件やアンケートから少しずつ試してみるのが良いでしょう。
小さな成功体験を積む「不用品販売」
二つ目は、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリを使った不用品販売です。
家の整理も兼ねて、着なくなった服や読まなくなった本、趣味の道具などを売ってみましょう。
「写真を綺麗に撮り、魅力を伝える文章を書き、適正な値段を設定して売る、そして丁寧に梱包して送る」という一連の流れは、商売の基本中の基本です。仕入れのコストがかからないため、金銭的なリスクなしでビジネスの感覚を養うことができます。
リスクの高い投資や高額商材には手を出さない
三つ目は、長年の会社員生活で培ったExcelやWordのスキル、丁寧な顧客対応の経験を活かす「オンライン事務代行」などの仕事です。
真面目で納期を守り、ビジネスマナーが身についているシニア世代の実務能力は、人手不足に悩む企業やフリーランスから重宝されます。
ここで大切なのは、最初から「月に何十万も稼ぐ」「スマホをポチポチするだけで不労所得」といった甘い言葉に乗せられず、多額の在庫を抱えるようなリスクの高いビジネスには手を出さないことです。
最初は月5,000円、1万円の利益で十分です。自分の手でお金を生み出す感覚を、少しずつ養っていきましょう。
考察:インボイス制度と働き方改革。定年前こそ最高の「助走期間」
ここまで、国税庁のガイドラインや確定申告の手続きについて解説してきました。
一通りお読みになって、「なんだか難しそうだし、税金の仕組みも面倒だ」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私が定年前の同世代に副業を強くすすめるのには、時代背景に基づいた確固たる理由があります。
インボイス制度は副業のハードルを上げたのか?
2023年10月からは「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」が導入され、フリーランスや副業ワーカーに大きな衝撃を与えました。
ニュースなどで「インボイスに登録しないと仕事がもらえなくなる」という不安の声も多く聞かれ、副業をためらう原因の一つになっています。
しかし筆者としての見解ですが、これから小さく副業を始める50代の方にとって、最初からインボイス制度を過度に恐れる必要はありません。
なぜなら、インボイス制度は主に「企業間の取引(B to B)」で消費税の計算に関わる制度だからです。一般の消費者を相手にするフリマアプリの販売や、スキルシェアのサービスであれば、お客さんはインボイスの領収書を必要としません。
また、Webライターなどの小規模な業務委託案件でも、発注側の企業が「免税事業者(インボイス未登録)の方でも、これまで通り発注します」としているケースは多々あります。
制度の変化に振り回されて足踏みするのではなく、まずは免税事業者のままでも「自分のスキルで相手に価値を提供する」という本質に集中することが大切だと考えます。事業が育ち、売上が大きくなってから登録を検討すれば十分間に合います。
会社員という「安全網」があるうちに失敗を経験する
私が副業を推奨する最大の理由は、「会社員という安定した立場があるうちに、ビジネスの小さな失敗を経験しておくべき」だからです。
定年退職して収入が年金だけになってから、「さあ、これから自分で稼ごう」と慌てて起業やフランチャイズ、よくわからない投資に手を出し、大切な退職金を大きく減らしてしまう方を何人も見てきました。
心に余裕がない状態だと、どうしても甘い儲け話に騙されやすくなります。
今のうちに副業を始めていれば、月数万円の収入の柱ができるだけでなく、「自分で仕事を見つけ、お金をいただき、経費を計算し、税金を納める」という一連のサイクルを身をもって学ぶことができます。
年齢は、始めない理由にはならない
最初から全てが上手くいくわけではありません。
書いた記事の単価が安くて落ち込んだり、確定申告のやり方に戸惑って役所に何度も足を運んだりすることもあるでしょう。
しかし、毎月振り込まれる本業の給料という強力な安全網がある「今」なら、その失敗は決して生活を脅かす致命傷にはなりません。後から振り返れば、笑って乗り越えられる最高の勉強代になります。
年齢は、始めない理由にはなりません。むしろ、長年社会で揉まれてきた経験や忍耐力、対人スキルは、若い世代にはない強力な武器になります。
焦らず、無理をせず、まずは月1万円を目指して。今日から少しずつ、定年後の充実した日々への準備を始めてみませんか。
まとめ
この記事の要点をまとめます。
- 国税庁の新基準:金額に関わらず、帳簿をしっかりつけることで、小規模な副業でも「事業所得」として認められやすくなった。
- 確定申告の基準:副業の「所得(収入-経費)」が年間20万円を超えたら、原則として所得税の確定申告が必要。
- 住民税の落とし穴:所得20万円以下でも、利益が出たならお住まいの自治体へ住民税の申告が必要。
- 会社にバレない対策:確定申告書の住民税欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択する。給与所得のアルバイトは避ける。
- 申告の種類:最大65万円の控除が受けられる「青色申告」には大きな節税効果がある。クラウド会計ソフトを使えば初心者でも対応しやすい。
- 定年前の準備:会社員という安全網があるうちに小さく始め、インボイス制度などは事業が育ってから対応を検討する。
よくある質問
副業の収入が現金手渡しなら、確定申告しなくてもバレませんか?
現金手渡しであっても、報酬を支払った企業側は税務署に「誰にいくら支払ったか」という支払調書などの記録を提出しています。
税務署はお金の流れを把握できる仕組みを持っているため、無申告はいずれ発覚する可能性が高いです。重いペナルティ(無申告加算税や延滞税)を課される恐れがあるため、支払われ方に関わらず正しく申告しましょう。
マイナンバーから会社に副業がバレることはありますか?
マイナンバー制度そのものから直接、役所を通じて自動的に会社へあなたの副業情報が通知されることは原則としてありません。
会社に副業が伝わる主な原因は、あくまで記事内で解説した「住民税の金額の変動(特別徴収による通知)」によるものです。確定申告の際に住民税を普通徴収に切り替えるなど、正しい手続きを行うことでリスクへの対策が可能です。
開業届を出すタイミングはいつがいいですか?
法律上の原則は「事業を開始した日から1ヶ月以内」とされていますが、遅れた場合の明確な罰則はないため、ご自身で「継続的に事業としてやっていく」と決意し、売上が立ち始めたタイミングで提出しても問題ありません。
ただし、青色申告の恩恵を受けたい年の3月15日(または開業から2ヶ月以内)までに「青色申告承認申請書」を出すのをお忘れなく。また、退職を控えている方は失業手当との兼ね合いに注意してください。
大滝 学(おおたき まなぶ)
定年前から始める“その後”の副業案内人


コメント