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公務員がアフィリエイトなどのネット副業で収入を得ることは原則として法律で禁止されており、神奈川県平塚市の職員が約320万円を稼ぎ停職処分を受けた事例のように、発覚すれば職を失うリスクを伴う厳しいペナルティの対象となります。
この記事では、相次ぐ公務員の懲戒事例を振り返りながら、なぜ匿名のネット副業が発覚してしまうのか、そして人事労務やコンプライアンスの観点から見た「副業の正しい線引き」について、詳しく解説していきます。
神奈川県平塚市の職員がアフィリエイト等で停職処分に
2022年、神奈川県平塚市に勤務する20代の男性職員が、インターネット上の副業で約320万円の報酬を得ていたとして、停職6ヶ月という非常に重い懲戒処分を受けました。
各メディアの報道や市の公式な発表によると、この職員は小説投稿サイトでの執筆活動を行い、そこから派生した書籍化による印税収入を得ていました。
さらに、自身で運営するブログにアフィリエイト広告を掲載し、そこからも継続的に広告収益を得ていたという事実が明らかになっています。
期間としては約2年半にわたり、地方公務員法第38条が定める「営利企業への従事等の制限」に明確に違反する行為として認定されました。
なお、この職員は停職処分を受けた直後に依願退職をしており、実質的に公務員としてのキャリアを絶たれる結果となっています。
このニュースが私たちに突きつけたのは、「ネット上の匿名活動であっても、継続的な収入が発生すれば営利目的の事業とみなされる」という極めて厳しい現実です。
「本名を出していないから大丈夫だろう」「ただの趣味の延長だから問題ないはずだ」という個人的な言い分や解釈は、組織の論理や法律の前では一切通用しません。
公務員である以上は法律のルールが絶対的に優先され、発覚すれば長年築き上げた地位や信用を瞬時に失うリスクがあるということを、この事例は静かに、しかし強烈に物語っています。
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— 大滝 学
宝塚市や和歌山県など、相次ぐ公務員のネット副業懲戒事例
実は、インターネットを使った副業で公務員が懲戒処分を受ける事例は、平塚市の一件だけにとどまりません。近年、全国の自治体でネット副業による処分が相次いで報告されています。
事態の深刻さを把握するため、近年発生した代表的な懲戒事例を以下にまとめました。
- 兵庫県宝塚市の女性職員(2019年)副業内容: インターネット上でのイラスト販売、アフィリエイトブログの運営など収益額: 約150万円処分内容: 停職6ヶ月
- 和歌山県和歌山市の男性消防士(2022年)副業内容: YouTubeでのゲーム実況動画の配信(広告収入)収益額: 約115万円処分内容: 減給10分の1(1ヶ月)
- 国税庁の若手職員(2021年)副業内容: マッチングアプリを通じたパパ活・ホストクラブでのアルバイト等(※直接のネットビジネスではありませんが、SNS等を駆使した事例として注目されました)処分内容: 免職など厳しい処分
これらの事例から明確に読み取れるのは、ブログのアフィリエイトであれ、イラストのデジタル販売であれ、YouTubeの広告収入であれ、「形を問わずネットで収益を上げる行為はすべて監視・処罰の対象になる」という事実です。
昔であれば、副業といえば休日に別の会社や飲食店でアルバイトをするような、物理的な移動を伴う形が一般的でした。しかし今の時代は、自宅のパソコンやスマートフォンが一つあれば、誰でも簡単に「個人事業主」のような経済活動ができてしまいます。
手軽に始められるからこそ、公務員としての自覚や法律への危機感が薄れやすく、気づいた時には取り返しのつかない事態に陥ってしまう方が後を絶たないのです。
筆者としては、公務員という立場の重さと、定年まで続く手堅い安定性を考えれば、隠れてリスクを冒すことは絶対におすすめしません。

地方公務員法が定める「副業禁止の原則」とは?
そもそも、なぜ公務員の副業はここまで厳しく制限され、厳しい処分が下されるのでしょうか。その根拠となるのは、地方公務員法(国家公務員の場合は国家公務員法)の規定です。
公務員の副業を制限する主な根拠として、以下の「3つの義務」が法律で定められています。
- 職務専念義務(地方公務員法第35条): 勤務時間中は、全力を挙げて職務に専念しなければならないという義務です。深夜までアフィリエイト作業をして寝不足になり、翌日の業務でミスをしてはならないということです。
- 信用失墜行為の禁止(地方公務員法第33条): 公務員としての信用を傷つけるような行為をしてはならないという義務です。営利活動によってトラブルを起こせば、自治体全体の信用問題に関わります。
- 守秘義務(地方公務員法第34条): 職務上知り得た秘密を漏らしてはならないという義務です。副業のブログ記事を書く際に、役所で得た個人情報や非公開のデータを転用することは絶対に許されません。
これらの義務を担保するために、地方公務員法第38条において「営利企業への従事等の制限」が明確に規定されており、任命権者(首長など)の許可がない限り、自ら営利企業を営むことや、報酬を得ていかなる事業・事務にも従事することが禁止されています。
公務員は「全体の奉仕者」であり、特定の企業や個人の利益のために働くのではなく、住民全体の利益のために働くべき存在であるという根本的な理念が、この厳しいルールの根底にあるのです。
なぜ匿名のネット副業が職場にバレるのか?その裏側
アフィリエイトやYouTubeは自宅の机に向かって一人で完結する作業であるため、「誰にも会わないし、本名も出していないのだから周囲にバレるはずがない」と考える人は少なくありません。
しかし、前述の平塚市の事例や和歌山県の事例のように、秘密裏に行っていたはずの副業は、ある日突然職場に発覚してしまいます。副業が発覚する最も多く、そして致命的な原因は大きく分けて2つあります。
1. 住民税の通知による「税金からの身バレ」
最も逃れられないのが、市区町村から職場に送られてくる「住民税の通知」による発覚です。
会社員や公務員の住民税は通常、前年の所得をもとに計算され、毎月の給与から天引き(特別徴収)される仕組みになっています。もしあなたがアフィリエイトで利益を出し、ルールに従って正しく確定申告を行ったとします。
すると、副業の利益が合算された全体の住民税額が計算され、その請求が職場の経理担当者の手元に直接届くことになります。経理担当者は日々、職員の給与と税金を見比べているプロフェッショナルです。
「この職員は当市(当社)の給与に対して、住民税の額が不自然に多すぎる。裏で何か別の収入源があるに違いない」と、書類の数字を見ただけで一発で見抜かれてしまうのです。
この「住民税による身バレ」を防ぐためには、確定申告の際に申告書(第二表)の「住民税・事業税に関する事項」という欄で、給与以外の所得に対する徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」に選択する必要があります。
しかし、近年は国や自治体が税金の徴収漏れを防ぐため、普通徴収への切り替えを厳しく制限する傾向にあります。特に公務員の場合、給与所得以外の所得についても合算して特別徴収とする自治体が増えており、「普通徴収に丸をつければ100%隠し通せる」という時代はすでに終わりを迎えています。
2. 「同僚への密告」という人間関係のリスク
また、税金の手続きといったシステム面だけでなく、「人間関係」から副業がバレるケースも非常に多いのが現実です。
和歌山県の消防士の事例でも見られたように、同僚や知人からの通報(密告)が発端となって調査が入り、事態が明るみに出るケースは決して珍しくありません。
アフィリエイトという孤独な作業を続けていると、少しでも収益が出た時に嬉しくて、つい誰かに自分の成果を言いたくなるものです。飲み会の席で気が緩み、「最近、ネットのブログで月に数万円稼げるようになってさ」と自慢げに口を滑らせてしまう。
あるいは、SNSの匿名アカウントで職場の愚痴とともにブログの運営報告を書き込み、些細な背景の写り込みや投稿時間から個人を特定されてしまう。
他人の成功を快く思わない嫉妬の感情や、公務員が副業をしていることへの義憤は、時に思わぬ通報という形で牙をむきます。システムの裏をかくことができたとしても、人間の口を塞ぐことは不可能なのです。
一部自治体で進む「副業解禁」と、営利目的のアフィリエイトの違い
ここまで公務員の副業に対する厳格な罰則について解説してきましたが、一方で行政の現場では、少しずつ時代の変化に合わせた「副業解禁」の動きも出始めています。
例えば、奈良県生駒市や兵庫県神戸市など一部の先進的な自治体では、一定の条件を満たせば職員の副業を積極的に認める制度を導入しています。
しかし、ここで絶対に誤解してはいけない重要なポイントがあります。これらの自治体が認めている副業は、あくまで「公益性の高い地域貢献活動」に限定されているということです。
- 認められる可能性が高い副業の例: 地元のNPO法人での活動、少年スポーツチームのコーチ指導、地域の農業支援、地域課題を解決するための講演活動など。
- 認められない副業の例: アフィリエイトブログ、YouTubeでの広告収入、仮想通貨のトレード、個人向けの転売ビジネス(せどり)など。
自治体が副業を解禁する目的は、「職員が地域社会に出て経験を積み、そのスキルを公務に還元してもらうこと」にあります。個人の資産を増やすための純粋な「営利目的のネットビジネス」は、依然として許可の対象外であり、厳しく禁止されています。
平塚市の事例で停職処分が下されたのも、アフィリエイトが純粋な私的営利活動であり、公益性が全く認められなかったからです。この「地域貢献」と「私的営利」の線引きを間違えると、取り返しのつかない処分を受けることになります。

民間企業の会社員ならアフィリエイトは安全か?
公務員には法律という絶対的な壁があることが分かりましたが、では民間企業の会社員ならアフィリエイトをやっても問題ないのでしょうか。
結論から言えば、「お勤め先の就業規則の解釈に完全に依存する」というのが実情です。
近年、国は「働き方改革」の一環として副業・兼業の解禁を強力に推進しており、大手企業を中心にある程度の副業を認める動きは広がってきました。しかし、依然として就業規則で「副業の原則禁止」を明確に謳っている企業も数多く存在します。
一般的な民間企業が社員の副業を制限する理由は、公務員の場合とよく似ており、主に以下の「3つの原則」に集約されます。
- 職務専念義務: 本業の就業時間中に副業をしたり、深夜の副業で疲労困憊して翌日の業務に支障をきたしたりすることを防ぐため。
- 競業避止義務: 会社のノウハウを使って自社と競合するビジネスを行ったり、顧客を奪ったりして、会社の利益と相反することを防ぐため。
- 秘密保持義務: 副業の発信活動などを通じて、会社の非公開データや取引先の機密情報を外部に漏洩することを防ぐため。
アフィリエイトは時間や場所の拘束を受けない「成果報酬型のネットビジネス」であるため、「休日に趣味の延長としてブログを書く程度なら、本業に一切支障が出ないため問題ない」と柔軟に解釈されるケースも増えてきています。
しかし一方で、本業の知識を活かして専門的な記事を書いた結果、会社の内部情報をうっかり漏らしてしまい、重大なコンプライアンス違反に問われるリスクも潜んでいます。
副業を解禁している企業であっても、「会社の名前や肩書を一切出さないこと」「本業と競合するジャンルで発信しないこと」を絶対条件としている場合が大半です。
「ネットの活動だから大丈夫だろう」と都合よく自己判断で進めるのではなく、まずはご自身の会社の就業規則を隅々まで読み込むこと。そして必要であれば、人事部に匿名で「ブログで広告収入を得ることは規定に抵触するか」を事前確認することが、後々のトラブルを防ぐ大人の身の守り方です。
収益が出た場合の税金ルール:確定申告が必要になる「20万円の壁」
アフィリエイトで収益が発生した場合、民間企業の会社員であっても絶対に避けて通れないのが「税金」の問題です。
会社員として毎月給与をもらっている場合、アフィリエイトなどの副業による「年間所得」が20万円を超えると、所得税の確定申告が原則として必要になります。ここで絶対に間違えてはいけないのが、「収入(売り上げ)」ではなく「所得(利益)」で計算するという点です。
所得とは、アフィリエイトで得たすべての収入から、それを得るためにかかった「必要経費」を差し引いた金額のことです。
たとえば、1年間でアフィリエイトの収入が30万円あったとします。しかし、ブログ運営のためのレンタルサーバー代、インターネット通信費の一部、勉強のための書籍代など、アフィリエイトのために使った経費が年間15万円あった場合、所得は「30万円 - 15万円 = 15万円」となります。
この場合、所得が20万円以下となるため、所得税の確定申告は不要となります。
ただし、ここで最も注意すべき落とし穴があります。所得税の確定申告が不要(所得20万円以下)であっても、お住まいの市区町村への「住民税の申告」は、1円でも利益が出れば別途必要になるということです。
「20万円以下だから何も申告しなくていい」と勘違いしていると、後から自治体から無申告を指摘され、本来払うべき税金に加えてペナルティ(延滞税など)を課される可能性があります。
税金や経費の管理と聞くと、「難しそうだからやめておこう」と尻込みしてしまう同世代の方も少なくありません。しかし、自分の身を守る力(税務知識)を正しく身につけることは、副業を長く安全に続けるための最低限の運転免許証のようなものです。
考察と見通し:公務員の懲戒事例から読み解く、今後のコンプライアンス動向
ここまで、平塚市や和歌山県などの具体的な懲戒ニュースを振り返りながら、アフィリエイトと副業の線引きについて解説してきました。
一連の事実を踏まえ、人事労務やコンプライアンスの専門的な視点から、今回の懲戒処分の妥当性と、今後の行政・企業におけるルール運用の見通しについて、私見を述べたいと思います。
まず、平塚市の事例における「停職6ヶ月」という処分についてです。約2年半にわたって320万円を稼いでいたという事実に対し、一部のネット上の声では「業務時間外に書いたのだから厳しすぎるのではないか」という同情的な意見も見られました。
しかし、コンプライアンスの観点から見れば、この処分は極めて妥当、あるいは規定に忠実な厳しい判断であったと考えられます。地方公務員法が定める職務専念義務や信用失墜行為の禁止は、公務員という職業の根幹を成すものです。
市民の税金から安定した給与が支払われている以上、法を逸脱して個人的な営利を追求する行為は、自治体全体の信頼を根底から揺るがす致命的な問題として扱われます。「知らなかった」「趣味のつもりだった」という言い訳は、組織のガバナンス上、一切通用しません。
では、今後の見通しはどうなるでしょうか。
国全体が「多様な働き方」や「副業解禁」を推し進める中、公務員の副業基準も、先述した生駒市のように「地域貢献型」や「公益性の高い活動」に関しては、今後さらに明確化され、許可のハードルが下がっていくことが予想されます。
しかし、その一方で、「個人の純粋な営利追求(アフィリエイト、YouTube広告収益、転売など)」に対する監視の目は、これまで以上に厳しくなると筆者は見ています。
なぜなら、マイナンバー制度の普及や、国税庁と各自治体のシステム連携(DX化)が急速に進んでいるからです。今後、個人の副収入の流れはガラス張りに近くなり、「普通徴収に丸をつければバレない」といったアナログな逃げ道は完全に塞がれていくでしょう。
民間企業においても同様です。副業を解禁する企業が増える反面、情報漏洩や競業避止義務違反に対するペナルティはより厳格化されています。本業に隠れてコソコソと稼ぐようなスタイルは、システム的にも組織論的にも、もはや限界を迎えているのです。
だからこそ、50代の私たちは、自分の立場を冷静に客観視する必要があります。
公務員の方は、法律という絶対的なルールがある以上、収益化を伴うアフィリエイトは潔く諦めるか、収益を受け取らない完全な非営利の趣味として楽しむべきです。民間企業の方も、就業規則という組織のルールを最大限に尊重し、人事部に堂々と報告できる範囲内で活動を設計することが大前提となります。
法律や就業規則というルールラインを正しく理解し、その内側で安全に、そして誠実に情報発信を行うこと。それこそが、長年社会で信用を築き上げてきた私たち世代にふさわしい、真の「大人の副業」のあり方だと私は考えます。
ルールから逃れることはできません。まずはご自身が置かれている環境の就業規則や法律を正しく確かめること。そこから、リスクのない現実的な一歩を踏み出してください。
平塚市の懲戒事例は、対岸の火事ではなく、私たち全員に向けられた「コンプライアンスの教科書」なのです。
まとめとして、公務員のネット副業は地方公務員法で厳しく禁止されており、発覚すれば停職や免職といった重大な懲戒処分の対象となります。住民税の通知や密告による発覚リスクは極めて高く、隠し通すことは実質的に不可能です。民間企業であっても就業規則の遵守は絶対であり、これからの時代は組織のルールと税制を正しく理解した上で、透明性のある活動を行うことが求められています。
よくある質問
公務員のアフィリエイトはなぜバレるのですか?
主に確定申告時の「住民税の通知(特別徴収)」によって、本業の給与以外の所得があることが職場の経理担当者に伝わってしまうためです。また、ネット上での身バレや、同僚への何気ない口外から発覚し、通報(密告)につながる事例も多数報告されています。
平塚市職員の事例ではどのような処分が下されましたか?
約2年半で約320万円をネット副業で稼いでいた20代の男性職員に対し、地方公務員法(第38条の営利企業への従事等の制限)に基づく停職6ヶ月という非常に重い懲戒処分が下されました。当該職員は処分の直後に依願退職しています。
民間企業でもアフィリエイトで懲戒やクビになりますか?
お勤め先の就業規則によって大きく異なります。副業禁止の規定に違反して深夜まで作業し本業に支障をきたしたり、アフィリエイト記事の中で会社の機密情報を漏洩したりした場合は、懲戒解雇などの重い処分を受ける可能性があります。まずは自社の規定を確認することが必須です。
大滝 学
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年齢を理由にする前に、
まず様子を見てみませんか。新しいことを始めるとき、いちばん引っかかるのは「今から自分にできるのか」という点でしょう。ゼロアカは、AI活用や物販、資産運用などの講義を無料で公開しているオンラインスクールです。公式の案内によると、登録も視聴も無料で、期限もありません。急がず、まずは一本だけ見てみる。その程度から始めて十分だと思います。
- 登録・視聴は無料(公式サイト記載)
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— 大滝 学


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